感覚過敏で水着が着れず、顔に水がかかると嫌だった子がプール教室へ

実は、ひと月ほど前から、我が家の繊細ボーイほっしゃん(5歳)が、プールを習い始めました。
これ、さらっと言いましたが、涙なしでは語れないようなことなんです。

繊細っ子が初めてプール教室を体験したときのこと

今から約1年半前、プール教室の体験に行ったほっしゃん。当時は今以上に繊細っ子だったほっしゃん。プール教室にはいろんな難関がありました。ピチピチスイミングキャップ。室内プールの声がエコーする感じ。「初めて行く場所」という難関。母子分離で母はガラスの向こう側。しかも、当時のほっしゃんは、水が一滴でも顔にかかったら、「タオルーーーーー!タオルーーーー!」と大騒ぎする感じ。そんなほっしゃんだったので、体験自体できないかもな~と思っていたのですが、意外や意外。体験レッスンを楽しむことができました。そして本人が「習いたい!」というので、入会金と月謝2か月分を支払って入会♪その一週間後にレッスンが始まりました。そしたら、なんと入会した生徒は、そのスクールの水着を着ないといけないというルールがあり、そこでひっかかってしまいました。「それは嫌だー!!!」と号泣で逃げ回るので、初日だけ自分の水着でよいとの特別許可をもらったのですが、本レッスンではまぁまぁ体育会系の先生になってしまい、ほっしゃんの顔に水をかけるかける。ガラスのこちら側から見ていた私は、「え?!申し送ってないの?!」とややキレていましたが、やはりそこで心が折れてしまい、「もう行かない!」となってしまいました。そもそもどうせ翌週から水着を着ることも難関だったと思うので、無理強いすることは一切せず、「嫌ならいかんでいいよ♪」と即退会したのでした。入会金と月謝2か月分…(涙)

また「プール習いたい!」という息子に母どうする?

あれから約1年。ほっしゃんが、また「プール習いたい!」と言うではありませんか。君あの時のことを忘れたのかい?!

今回行きたいと言い出したのには理由があって、保育園で大好きなお友達がみんな同じプールに通っているからです。自分も行きたい!!となったわけです。お友達を見て、自分も!って思うなんて、成長だなぁ。

今回、プールを習うにあたって、一番難しいのは私のスケジュール。平日は働いているので、週末しか連れていけません。そうなると、常にワンオペな私なので、ほっしゃんがレッスンの間てんちゃんはどうする?問題が浮上します。答えはひとつ。てんちゃんも一緒に習ってくれるところを探そう。

そして、年子の二人が同じ時間帯にレッスンを受けれるところ、かつスパルタ系ではなく、本人の特性やペースを存分に受け止めてくれるところ、かつ現在2名入り込む余裕があるところ・・・となると、もはや入り込むのが至難の業でした。とりあえずキャンセル待ちをして、忘れた頃に、っていうか本当に完全に忘れ去っていた時に、「今すぐなら二人同時に入れます」との連絡がありました。

繊細で不安の高い年子兄弟がプール体験レッスンへ

この機会を逃すわけいはいかないので、慌てて、ほっしゃんとてんちゃんを連れて、体験レッスンに行きました。プール教室に到着し、自分の水着に着替え、スイミングキャップをかぶったほっしゃん。その姿を見るだけで、去年からの成長に泣ける私でした。一方てんちゃんは…。初めてくる場所、たくさんの知らない子供たち、何がおこるのか見通しが立たないことなどから、不安でいっぱいな表情をしていました。ほっしゃんが一緒にいるので、なんとかどさくさに紛れて、水着に着替えれたという感じでした。てんちゃんは、いつものスパイダーマンの水着を着ていたのですが、先生が近づいてこられてこうおっしゃいました。「今日は室内のプールだから、上のラッシュガードは脱いどいていいよ~。みんな着てないからね。着てたら重くなるし泳ぎにくいしね」と。そしたらてんちゃん号泣。絶対脱がない!と主張しました。先生もあまりに抵抗するてんちゃんを見て、「…そしたらいいですよ。脱ぎたくないんやね」と優しく受け入れてくださいました。とりあえずはほっとしましたが、やっぱりてんちゃんもこういうところがあるんやな…と再認識。これは上下で着るものなんだー!というこだわりなのか、いつもと違うことをするのはしんどいという特性なのか、見通しが立たない不安爆発中に新たにもうひとつ言われて大混乱になったのか、理由は特定できませんが、こういう「脱いでいいよ」という指示が障壁になる。昨年のほっしゃんを思い出し、あーきっと、これまた入会しても、今度はてんちゃんが指定水着を着れないというパターンちゃうかな~と頭をよぎりました。

さ、レッスンが始まるので、先生についてきてねーと指示がありました。親とはここでお別れし、親は窓ガラス越しにプールが見える部屋へ移動です。そしたらてんちゃん、不安が大爆発。大号泣し「プール行かないーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」と。ほんとに大号泣で私を殴る蹴るな感じ。ほっしゃんにこっそり言いました。「ほっしゃん、てんちゃんにてんちゃん一緒にいこ~ってさそったげてくれる?」と。そしたらほっしゃん、てんちゃんの手をつないで、「てんちゃん、一緒にいこ♪」と。号泣し続けるてんちゃんでしたが、先生にがっつり抱っこ(確保)されて、プールへいくことになりました。その間ほっしゃんがずっとてんちゃんの手を握ってくれていました。

窓ガラス越しにプールを見ていると、大号泣し、体全体で嫌やー!!帰るーー!と暴れ続けているてんちゃんと、てんちゃんを見守るほっしゃんが入ってきました。てんちゃんは私を見つけて、プールから逃げ出そうとしていました。ほっしゃんがてんちゃんとまた手をつないでくれていました。

もう涙腺崩壊です。去年はてんちゃんみたいだったほっしゃんが、今年は一切泣かずにレッスンに入っていき、かつ大号泣する弟の手をにぎり、引っ張ってくれているなんて…。いろんなことにひっかかってきたけど、こうして、ほっしゃんはほっしゃんのペースで着実に成長している。できることが少しずつ少しずつ増えてきて、ふりかえってみたら、こんな大きな成長になっていたんだ。しかも保育園のお友達は曜日が違ったので、誰も知っているお友達はいなかったんです。それなのに、母からすんなり離れ、先生の指示をしっかり聞いて、レッスンに参加していて本当に信じられない光景でした。

体験レッスン終了。年子男子の感想は?

体験レッスンが終わりました。ほっしゃんは、「めっちゃ楽しかった!習いたい!!!」と。昨年と同じ事態は避けるため聞いてみました。「ほっしゃん、習うことにしたら、次からはみんなと同じ水着きなあかんねん。あの水着きれるかな~?」と。「うん、着れる!早く買ってほしい!」と。実際、すぐに買って、すぐに着れました。

てんちゃんは、「プールいかへん。てんちゃんは習わない。顔に水かかるねん。てんちゃんはマミーと一緒に見とく」と。日も替えて、何度も聞いてみましたが、「マミーと見とく」からぶれることは一切ありませんでした(笑)

そんなわけで、今はほっしゃんだけがプール習っています。てんちゃんがいなくても大丈夫?とほっしゃんに聞きましたが、もはやそれは愚問だったと思うほど、ほっしゃんはひとりでしっかり頑張っています。

子どもの「嫌」「しない」「拒否」にどう対応するべきか

子どもが不安を示したときに、その不安をそのまま受け止め、安心を保証すること。
子どもは、安心感の中で、成長する。
子どもの「やりたい!」を待つこと。自分で「やりたい」と挑戦してできたときの喜びこそが自尊心を育て、自信を強化する。

これらは全部療育で教えてもらったこと。
これからも、ここからぶれず子育てしていきたい。

そうはいいつつも、てんちゃんには、無意識で期待しすぎてしまっている自分に気付き反省することがたくさんあります。理解や言葉がしっかりしてるし、1歳上のほっしゃんと一緒に育ててるから、ついついその年の差を忘れて、てんちゃんにもほっしゃんと同じ行動を求めてしまっている自分がいて、そういう自分に気付く度に猛反省しています。てんちゃんもいっぱい不安やったんやな。よく頑張って体験いったよね。てんちゃんが、「僕も泳ぎた~い!」っていう日まではマミーと一緒に見てよ~ね~。あんまりてんちゃんとふたりきりの時間がないから、ほんと貴重な時間をありがとう。

コメント

  1. といとい より:

    この前仲良しママと私含めて3人で話してたんやんな。
    みーーーんな、二人目の習い事気づけば何もしてない事件。
    なんかやりたいと言い出さなくて、タイミング失ってた。私だけと思ってた仲良し全員そうやって、この謎はなんやろなぁと話しててん。
    ママと二人の時間が明らかに1人目より少なかった2人目が本能で母との時間選んでるのか!?とか話しててん。

    でもさほんま焦らずにタイミングみてやらないとあかんよな。

    • 心理士ママ Wawa より:

      えーどうなんやろうな。そんなこと本能で感じてるんやろうか。なんか普通に、子どもがふたりいて、スケジュールが難しくなるのはあるよね。
      ほんでやっぱり下の子が成長していく間に、上の子も成長していってて、母にとっては初めてのことが次々あらわれるから(卒園するとか、進学するとか、小学校の宿題とか・・・)、
      結局またそっちに気を取られてしまう…みたいな悪循環もありそうよね。
      子育てって結局謎ばかりやね。

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