【こだわり】の対処法を通して息子に伝えたいこと

今日、なんとなんとなんと我が家の繊細ボーイほっしゃんが、NIKEデビュー致しました~!!パチパチパチ~!!!

なんのこと?と思われた方のために、少し遡ってご説明します。

繊細っ子あるある。同じ靴しか履かない期到来!

我が家のほっしゃん(4歳)は長い間、靴は決まって、ニューバランスの緑(Nは黄色)一択でした。違うメーカーや、違う色、違う形、Nだけ違う色などは一切許されず、全く同じ靴を、0.5cmずつ大きくして履き続けていました。繊細キッズにはあるあるだと思うのですが。その時の証拠写真がこちらです↓

でもある日、この靴が手に入らなくなり、緑色のニューバランスだけどNが白色というのを受け入れてくれるようになりました。もちろんすんなり受け入れてくれたではなく、数ヶ月間、「もうこの色が買えないねん」という話をし、オンラインショップを一緒に見て「ないな~」という確認をし、実際に靴屋さんに行って、「ないな~。じゃあこの靴はどう?」「嫌だ!!!」という会話をし…というプロセスがありました。そしてようやく、「わかった…。じゃあこっちでいいわ」と渋々受け入れたのが、緑でNが白というバージョンでした。

でもその数ヶ月後、急に黄色のニューバランスを履けるようになりました。あーこうやって、少しずつ少しずつ広がっていくんやな~と感動しました。

初めてNIKEの靴をご指名!

そこからおそらく半年くらいが過ぎた今日、別件で立ち寄ったスポーツ用品店でほっしゃんが突然言いました。

「この靴ほしい~」と。

見ると、なんとNIKEで、黒色に青と赤の細い線が入った靴ではないですか!!!
(うーん…お世辞にもおしゃれとは言えない感じのものでした…)

いつものニューバランスじゃないのでびっくりしたんですが、まぁ、そういうことを言っても、実際に「履いてみる?」と言うと、「やっぱり嫌!」というのがいつものパターンなので、そんなに期待もせず、「そうな~ん。これ好きな~ん?履いてみる?」と聞きました。

「履く!スパイダーマンみたいやから!」と。(←青と赤がね…)

え?履くの?!!!びっくり。
全くもって履いてほしくなるようなおしゃれな感じじゃなかったけど、ほっしゃんがこんなすごいことを言ってるのに出鼻をくじくわけにはいきません。
「いいやんいいや~ん!めっちゃかっこいいや~ん。履いてみよ!」と後押し。
が…サイズがない…。

「ほっしゃんのサイズないわ…。でもこっちやったらあるよ!こっちもめっちゃかっこいいやん!」と同じナイキで少し違うものを指すと、「じゃ、それ履いてみる」と。

そして履いてみたんですよ、ほんとに。
もう私泣きそうでした。
もちろん買ってあげました♪

「こだわり」から、幅が広がるということ

ほっしゃんがナイキの黒いスニーカーを買った。ただそれだけのこと。
だけど、私には涙が出るほどうれしいことでした。

ナイキを履いてほしかったから泣けたのではありません。
「幅が広がった」ということ。それが本当に嬉しかったんです。

それでふと過去のブログを見返しました。
2020年8月のブログには、「サンダルもゴム草履も長靴も履けない」って書いていました。
だけど、2021年の夏は、サンダルも長靴も履けました。

こうやって「幅が広がる」と、ほっしゃんが少しでも生きやすくなる気がして、それが嬉しい。
別にナイキを一生はかなくたってそんなことはたいしたことじゃない。
だけど、サンダルや長靴はいざと言う時に「履ける」という選択肢があると、きっとほっしゃんが生きやすくなる。それが嬉しい。

昨年、ほっしゃんの発達相談で、児童精神科医の先生に会いました。

その先生がすごくうれしいことを言ってくださったことを思い出しました。
「今まで色々なこだわりがあって、お母さんの子育てもきっと大変だったと思います。でもそうやって本人のこだわりを受け止めながら関わってこられたことで、本人が安心できていたんだと思う。そのおかげで、出来ることが増えてきていますよね。相反することのように思うけど、できないことを「やりなさい」と無理強いされると、それがトラウマとなりさらにこだわりが増す。だけど、受け止められて、安心できると、幅が広がっていく。その関わりを続けていけば、これからもきっと交渉できる範囲がひろがっていきますよ」と。

交渉できる範囲が広がっていく

すごくしっくりくる言い回しで、とても印象に残ったことを覚えています。
最近のほっしゃんにその変化をとても感じます。
もちろんまだ普通ひっかからないだろう…っていうところでひっかかることは沢山あるけれど、明らかに交渉できる範囲がひろがり、出来る行動の幅が広がってきています。

「こだわりを受け止めて、安心を保障する。それでたま~に、広がらへんかなと働きかける。決して変化を急がす、ゴールを近くに設定しない。本人のタイミングで、幅を広げてくるから待てばいいと信じきる。」

これが今の私の「こだわり」への対応方法。

マミーは僕の気持ちをわかってくれる。
マミーは僕の嫌がることを無理強いしない。
マミーに伝えたら、守ってくれる。


この体験を十分に積むことで、「自分の思いを持ってもいいんだ。」「自分の思いを発信したら人は認めてくれるんだ。」「周りの人は助けてくれるんだ。」という感覚を持つことができるようになると思います。そうして初めて、他者の思いも尊重できるようになるんではないかと考えています。

ほっしゃんの安心感を脅かさず、沢山安心しながら成長していくと、少しずつ我慢したり、折り合いをつけたりもできるようになり、いろんなことが出来るようになっていくのでではないかなと思っています。

さ、明日からほんまにNIKE履くかな~?(笑)

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