アベンジャーズ展での気付き。見通しが立たない不安はどう対処する?

ワンオペばかりなので、常に、次の休みはボーイズ(5歳なりたてと3歳の年子男子)とどうしてすごそかな…って考えている私ですが、先日ラジオからこんな声が聴こえてきました。

「昨日、アベンジャーズ展に行ってきましたよ~」って。

え?何それ?!!絶対てんちゃん(3歳)が興奮するやつやん!
次の休みにいけるかも!とすぐさま調べ、この週末に行ってきました。

アベンジャーズ展とは?没入型の展覧会!

↑アベンジャーズ展なので、アイアンマンのパジャマを着ていった弟と、悩んだ挙句、恐竜のTシャツを着ていった謎の兄。

さて、この「アベンジャーズ展/Avengers展 S.T.A.T.I.O.N」とは?

以下、公式HPからの抜粋です。
本展は、アベンジャーズのトレーニング施設に参加、STATIONエージェントになるためのプロセスを楽しむストーリー性を持った展覧会です。マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の世界に足を踏み入れ、特別に用意された科学技術トレーニングと戦術的諜報員ネットワークを通じて、あなただけの特別な経験をすることができます。

そうなんです。我々は、S.H.I.E.L.D.の新入職員となってアベンジャーズ の後援組織である、S.T.A.T.I.O.N.という施設に案内され、そこでアベンジャーズの過去の活動記録を振り返ったりしながら、エージェントとしての訓練を行っていくという没入型の展覧会でした。

と、ここまで説明してカミングアウトします。私アベンジャーズ全然知らんから意味不明。ただ子どもたちがはまってるから来ただけの私は、場違い感半端ないくらい、他の参加者たちみんな展示物を見て、感嘆の声をもらし、展示を読みふけっておられました。なので、アベンジャーズファンはぜひ行ってください!(説得力ない!)ただこんななんもしらん私でも楽しめる展覧会でしたよ!迫力はすごいし、面白かったです。これはほんとの話。↓この迫力ですよ!

アベンジャーズ展に行きたがらない息子。なぜ?

実は、このアベンジャーズ展に出かける前に、とても印象的なことが起こりました。

休みの日の朝には、ボーイズは私に必ず聞いてきます。
マミー、今日どこ行くのー?」と。
で、「今日は!なんと!○○くんと遊ぶよ~!」とその日のプランを発表したり、特に予定がない日は、「○○いこっか!」と提案したり、時には、ボーイズから「○○行きたい!」と言われたりするわけです。ボーイズは、いつもどこかに出かけたいので、大喜びして、早くいこー!となります。家で過ごすことはほぼ皆無。ボーイズたちももたないし、私も、ずっと家で3人で過ごすのは余計にしんどいので。

この日も同様の会話があり、発表しました。
私「なんと!今日は、マミー面白そうなところ見つけてん!アイアンマンとかハルクに会えるところ見つけててん!そこ行ってみない?!」

ボーイズ「え??スパイダーマンも?!」

私「スパイダーマンはいないと思うわ。でもな、アイアンマンとかハルクとか見れるから、行ってみよ!マミーも行ったことないし細かいことはわからないけど、美術館で展示されてるんやって。」

てんちゃん「行くー!てんちゃん、アイアンマンの服着ていく!」
ほっしゃん「オッケ―」

こんな感じのいつも通りの会話。

普段なら、ここから私が用意している間、ずっと、「早くいこ!早くいこ!」と急かされるわけです。

でもこの日はなんとなく違いました。ほっしゃんの様子が。

ほ「マミー、なんかほっしゃん、そこ行きたくない」
私「なんで?絶対面白いと思うで。いってみよーさ」
ほ「・・・」

またしばらくして、
ほ「マミー、今日家でプールしよー」
私「今日はプールは無理やわ~。これから雨降るねん」
ほ「えー。・・・。」

またしばらくして
ほ「マミー、今日は家であそぼー。」
私「え?家で?」

この辺りで何かおかしいと気付きました。外出を提案しているのに、家であそぼーなんて言ったことのないほっしゃん。いつもいつも何にでも興味があって、早く行きたくてたまらないほっしゃん。

「ほっしゃん、ちょっとおいで~」と私の膝の上に座らせて、聞いてみました。

私「ほっしゃん、どうしたん?なんか今日は行きたくないみたいやけど、なんで行きたくないの?何か理由があるん?」

そしたら、それまで平静を装っていたほっしゃんが、一気に泣き崩れ、号泣しながら言いました

ほ「(号泣しながら)美術館っていったことがないからなんか緊張する…

ハッ!
そっかぁぁぁぁぁぁ。
そこで不安になってたんやな…と気付かされました。

自閉症スペクトラムの特徴。見通しがたたないことへの不安

ほっしゃんは、診断は受けていませんが、自閉症スペクトラムの子達がもつ特性をやや持っています。

自閉症スペクトラムの特性のひとつに、「見通しを立てることが苦手」「変化が苦手で見通しを持てないと不安になる」つまり「見通しをもてないことに取り組むことが苦手」といったことがあります。

ほっしゃんもそう。小さい時からそうでした。
「初めて」のことにとても不安を感じる子。
初めての場所も、初めての人も、初めての服も、初めての靴も、初めてのおかずも、初めてのアイスも…。
でも最近、本当にいろんなことが出来るようになってきているから、うっかり「初めての美術館」がしんどいかもしれないって考えていませんでした。

そっかそっか。「美術館」に不安を感じていたんやな。
こんな不安を言葉で言えるようになったことに本当に感動。

そして同時に、こうして子どもが、不安を言葉で伝えられるようになるためには、日頃から、「受け止められる」という経験が非常に大切なんだろうなと改めて感じました。不安を表出した時に、それが受け止められ、大切な感情として扱われ、不安に対して寄り添って対応してもらえたから、また次不安を感じた時にそれを表明しようと思うものだと思います。自戒の念もこめて。

そうして、受け止められた安心感の中で、子どもは成長していく「受け止める育児」の神髄。しっかり受け止めていきたいな。

見通しが立たない不安への対処は、見通しが立つようサポートすること

さて、場面は戻って。
「美術館」に不安を感じているほっしゃん。別に不安なら行かなくてもいいんですが、号泣するほっしゃんの隣で、てんちゃんは、アイアンマンに着替え、まだかまだかとお待ちかね。今さらいかないなんて恐ろしくて言えません。

なので、まず見通しを立てられるようにサポートすることをしてみました。

「ほっしゃん。今日行こうかな~って思ってるところ、こんなところやで」と、スマホで美術館の外観を見せました。

そして、「こんな感じの建物でな、ここ入っていったら…」と、次は、アベンジャーズ展の中の様子を見せました。「こんな風にアイアンマンがいたり、こんな風に~」と。本当は、見た時の感動が増すように見せてなかったんですが、それが、繊細っ子にはいらん演出でした 笑

ほっしゃん「どうしよっかなぁ…いこっかな…」

ほっしゃん、画像で見たら、なんとなく見通しが持てたんでしょう。アベンジャーズ自体は好きだから、行ってみたい気持ちも生まれたみたいです。

私「どっちでもいいよ。不安やったら行かなくてもいいよ。ちょっと見てみたいな~って思うんやったら、ちょっと行ってみて、やっぱり嫌やって思ったらすぐ帰ることもできるよ」

てんちゃんの手前、ほんまはこんなこと出来るわけがありません。途中で帰ったら、てんちゃんの逆鱗に触れるでしょうからね~。だけど、とりあえずここはほっしゃんの不安を少しでも下げようとこう言いました。

ほっしゃん「じゃあ、行ってみて、やっぱり嫌やったら違うところ行ける?」
私「行けるよ」

ほっしゃん「じゃーいこ!マミー早く行くで!」

ふり幅が大きくて、こっちが大変です。笑

でもそんなこんなで無事ほっしゃんも行けて、二人から、「楽しかったー!!マミーありがとう!」と言ってもらえました。

ほっしゃんが何かにしり込みしてたり、不安を感じている時は、見通しが立っていなくて不安になってるのかもしれないって気付いてあげて、見通しがつくようにサポートしてしこうと改めて感じた一日でした。不安感が受け止められ、見通しがつけば、出来ない/したくないと思っていたことが出来た。そしてそれはほっしゃんにとって、楽しくてうれしい経験だった。

療育の先生もいつも仰るキーワード 安心感の中で、子どもは成長する


コメント

  1. といとい より:

    はぁ。。。ため息しかでまへん。我を振り返り脅し育児やなぁ。と。

    ママは王様じゃないんだよ!ってママが決めたことばかりするの嫌だよ!!って次男に言われてはっとした私でした。

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