水着や水遊びを嫌がり顔を水につけられなかった子が急成長した関わり

この猛暑で、休みはほぼ毎日プールに行っています。ワンオペでふたりの年子男子を連れて行くのは、至難の業ですが、安全を確保できるプールを選んで連れて行っています。さてさて、そんなプールで最近めちゃくちゃ驚いたことがありました。

水着を着れない。顔に水しぶきがかかるのが嫌。プールは苦手でした

ほっしゃん(5歳1ヶ月)は、ひと月ほど前まで、顔を水につけることはおろか、ちょっとした水しぶきが顔に飛んできただけでも、ギャン泣きして、「タオルタオル~~!!!」と叫ぶ子でした。

それが、ほんとに3週間程前から、突然顔をつけれるようになり、あれよあれよと潜れるようにまでなりました。それがめちゃくちゃ楽しくて、なにより誇らしいようで、自信に満ちた笑顔で、「プール行こ!」と毎日頼んできます。

2年前の夏は、水着を着れなかったほっしゃん。
毎週通っている療育(仮名:ヒーロー)で、ほっしゃん以外が全員泳いでいても、ひとり室内遊びをしている子でした。

1年前の夏は、水着を着れるようになりましたが、水が顔にかかるのは嫌なので、他の子達が楽しそうにはしゃいでいる時は遠巻きに眺め、ちょっと穏やかになると自分も水に入り、でもハンカチ王子のように、タオルを近くに持ち歩いてのプール遊びでした。

水着切れず、水しぶきが苦手だった息子が突然変異した夏

今年の夏。最初の頃は、昨年同様。水がかかったら嫌なほっしゃんでした。でも、そんなほっしゃんが、本当に3週間程前の療育から、突然、水しぶきがかかっても泣かないほっしゃんに進化しました。そして、その翌週には、一瞬だけチョコンと顔をつけられるようになり、その翌週には、先生に投げられて顔が水面下に入っても、泣かないほっしゃんへと進化してしきました。そしてその数日後には、顔をつけるというより、「潜る」と表現しても過言ではないくらい、顔も頭もしっかり水面下に入っていけるほっしゃんになりました。

私は、そのほっしゃんの突然変異に本当に本当に感動を超えて、絶句でした。

ヒーローの先生も、「お母さ~ん、ほっしゃんすごい!すごいですよね!お母さん絶対びっくりしはるわ~ってスタッフで話してたんです~」って一緒に感動してくださいました。

そしたら先生が仰いました。

絶対無理強いせずに、ほっしゃんの”やりたい”を待った甲斐がありましたね。自分からやりたくならはったんやね~。あの自信に満ちた顔!自分で挑戦したからこその自信ですね

安心感を保証する関わり。「やりたい」を待ち、自信につなげる

ヒーローは、ほっしゃんが水着を着れずひとりで室内遊びをしていた時も、水しぶきが嫌で遠巻きで立ち尽くしていた時も、絶対絶対、「ほっしゃん、プール入ろ~」とか、「ほっしゃんこっちで泳ぐよ~」といった声掛けはされませんでした。絶対無理強いせず、ほっしゃんの不安を受けとめ、思いによりそってくださいました。いつかほっしゃんの中に「やりたい!」と思う気持ちが芽生えると信じ、気長に待ってくださいました。その間、「様子を見ましょう」という名の放置するスタイルではなく、ほっしゃんの「やりたい!」につながるようなしかけをたくさんたくさん作ってくださいました。

ほっしゃんが安心できるようにという意図をもって、いつも近くにタオルを用意し、ほっしゃんが望めば、何度でもわんこそばのようにタオルを渡してくださいました。

ほっしゃんが、「僕も参加したいな…」と思えるような、楽しそうな遊びをいくつも用意してくださいました。ただ泳ぐとか、顔を付けるとかではなく、ほっしゃんがくいつきそうな、車とか、坂道とかをわざわざプール内に作ってくださいました。

そんな「安心感を保証した関わり」が、本当に不安だらけの中にいたほっしゃんに安心感を与え、その安心感に包まれたからこそ、ほっしゃんは、やってみよう!って思えたのだと思います。

そしてもうひとつ大きかったのが、お友達の存在。ここ数年、ヒーロ―に通所して、「僕の親友!」と言うほど大好きなお友達が数名出来て、その子達が楽しそうに遊んでいる姿を見て、”僕も一緒にやりたい!”という感情がゆざぶられたのだと思います。まさに、最後、先生に投げられて、顔が水面下に入った瞬間は、これだったと思います。お友達がみんな投げられて、おおはしゃぎで楽しんでいて、自分もみんなと楽しみたい!やってみたい!っていう気持ちが、不安に勝ったんだと思います。

不安の大きい子どもたちが、何かに挑戦したがらない時、背中を押さないで見守っていると、一生出来ない子にならないのか?って思われる方もおられると思います。でもそうじゃないんだなと改めて学びました。

「子どもは、安心感の中で成長する」

そして、無理やりやらされたのではなく、自分で「やってみよう!」と思い、そして本当にやってみることが出来た時のその自信たるや、これは一方的に与えられた「できた」では獲得できないものだと思います。

次は弟の「やりたい」を引き出せるように…

今ほんとに毎日毎日プールに行きたいと言われます。ワンオペでのプールはしんどいけれど、あんなに嬉しそうに自信に満ちた顔を見れるなら、頑張ろうと思わせてくれます。

遂に、お風呂でさえも、水中眼鏡をかけて潜ってはります。そして、年子の弟てんちゃんに、「てんちゃん、潜ってみ。できひんの?」とマウンティングしてます。
こらこら、君も君のタイミングを長い事待ってもらったでしょ!
弟には弟のタイミングがあるんやから、待ったげて!(笑)

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