突然ですが、ほっしゃんとてんちゃんの通う保育園では、スモックは、青・ピンク・黄色の3色から好きな色を購入することになっています。みなさんの園はどういうシステムなんだろう?なんか、このスモックの色を選ぶっていうシンプルなことで、色々と学んだので、ちょっと書き残します。
スモック選び。何色がいい?青?ピンク?黄色?
年少から使うことになっているので、ほっしゃんとてんちゃん、それぞれが年少に上がる前に、「スモックを買うけど、青かピンクか黄色のどれがいい?」と尋ねてきました。
まずほっしゃん(現在5歳・年中)が年少に上がる前に聞いた時のことです。
迷わず「ピンク!」と答えました。
そう。当時のほっしゃんの一番好きな色はピンクでした。だから迷わずピンクを選んだんだけど、実はこの保育園のスモックは…ギンガムチェックのあわ~いピンク。めちゃ女子な感じです。
私はほっしゃんが、ピンクのギンガムチェックでも全然問題ないし、むしろかわいいと思うんですが、これ絶対、いざ年少なったら、男子は全員ブルーで、女子は全員ピンクを選んでて、たまーに黄色がいるっていうパターンじゃないかな…。うーーん。そうなった時に、突然、「なんかみんなと違うし嫌や…」みたいにならへんかなぁ…と一抹の不安がよぎりました。そん時に買い替えてもいいけど、それは無駄な出費なので出来るだけ避けたい。
一応、当時のほっしゃんに聞きました。(といっても、まだ見通しを持つような会話は成立しない頃だったので、今聞かれたところでわからんやろな~と思いつつ…。)
私「ほっしゃん、スモックな、きっとクラスの男の子はみんなブルーを選んでて、女の子がピンクを選んでると思うけど、ほっしゃんはそれでもピンクでいい?マミーはそれでもいいと思うよ。ほっしゃんが、他の男の子がもしみんな青色選んでたら、やっぱり自分も青色がいい!ってならへんかな~?と思って。」
ほっしゃん「ピンクがいい」
わかった。それならそうしよう!というわけでピンクを購入することにしました。高い確率で、「やっぱり青がいい~」って言いそうやけど、そうなったら、またその時考えたらいいか…と半分はそういう事態の想定もしながらの購入でした。
いざ年少になると、やはりり思った通り、ピンクの男子はいませんでした。ほとんど全員が青。数名黄色。女子はほとんど全員ピンク。でもほっしゃん、特に嫌がることもなく、買い替えてということもなく、無事ピンクのスモックで年少を終えることができました。
ほっしゃんが年少を終えるころ、次は年子の弟のてんちゃんが、色を選ぶ時期に。
てんちゃんの好きな色は、スパイダーマンの赤と青。だから青を選ぶと思っていたら、まさかのピンクご指名。ほっしゃんがいつもピンクを着ているのをみてきたからかな?でも特にピンク好きでもないてんちゃん。絶対年少なって、みんな青やったら「青がいい!」っていうにきまってる。だからほっしゃんの時と同じ会話をしました。そしたらてんちゃん、「てんちゃんはピンクにする!」と。そっかそっか。そんなに言うならピンクでいいよね、と一年前と同じ気持ちでピンクを購入し、てんちゃんも年少へと進級しました。
「ピンクは女の色」
先日、ほっしゃんとてんちゃんと車で何気ない会話をしていた時のこと。話題は「好きな色」でした。ほっしゃんが、「僕の好きな色は、ゴールド!」と発言。
私「あれ?ほっしゃん、好きな色かわったん?今までずっと、ほっしゃんの好きな色はピンクと茶色やったやん。」
ほ「え、ピンクとか嫌い。ピンクは女の色やから」
私「そうなんか~。別に男でもピンク好きでもいいんやで。」
ほ「え、違うで。ピンクは女の色って、A君がいってたもん。僕が、好きな色ピンクって言ったら、”へーピンクが好きなんや~。ピンクは女の色やのに~。へ~女なんや~。知らんかったわ~”って言われたもん」
私「そんなん言わはったんか~。でもな、ピンクは女の色とか決まってないんやで。」
ほ「でも、(隣りにいた)Bちゃんも、そやでピンクは女の色やでって言ってたで」
A君とは、スポーツ万能、クラスで一番足が速い人気者男子で、ほっしゃんが一番大好きなお友達です。なるほどな~、こんな風に社会から、男=青 女=赤 みたいな感じが強化されていくんやなー。
私「そっか。でもなほっしゃん、色にはな、男の色とか女の色とかないねん。勝手にそうやって決めてる人もいるけどな、本当は自分の好きな色は何色でもいいねん。男の子でもピンク好きな人はいっぱいいるし、女の子で青色好きな人はいっぱいいるし、自分だけがピンク好きでもそれでもいいんやで。」
ほ「そっか…」
という会話がありました。ふとその時に、ほっしゃんが、スモックもピンクなことで何か言われてないかな~とかもちらっと脳裏をよぎり、せっかくなので、ピンクシャツデーについて教えました。
世界的いじめ撲滅キャンペーン「ピンクシャツデー」
ちなみにピンクシャツデーというのは…(以下、ピンクシャツデー公式サイトより)
ピンクシャツを着たり、ピンク色のものを身につけることで、いじめ反対の意思表示をする日です。現在は約180の国や地域に広がり世界的キャンペーンの一つとなっています。
ピンク色のシャツが、このキャンペーンのシンボルになったのには、ある実話が関連しています。
その実話とは・・・
舞台は2007年、カナダのある高校です。9年生(中学3年生)の男子生徒がピンク色のポロシャツを着て登校したことをきっかけに、ホモセクシャルだとからかわれ暴行を受け、たえきれずに帰宅してしまいました。その出来事を聞いた上級生のデイヴィッドとトラヴィス。
「いじめなんて、もう、うんざりだ!」「アクションを起こそう!」
そう思ったふたりは、その日の放課後、ディスカウントストアへ行き75枚のピンク色のシャツやタンクトップを買いこみました。そしてその夜、学校のBBS掲示板やメール等を通じてクラスメートたちに呼びかけました。
「明日、一緒に学校でピンクシャツを着よう」と。
翌朝、ふたりはピンク色のシャツやタンクトップを入れたビニール袋を手に登校しました。
学校について校門で配りはじめようとしたふたりの目に映った光景・・・
それはピンクシャツを着た生徒たちが次々と登校してくる姿でした。ピンクシャツが用意できなかった生徒たちは、リストバンドやリボンなど、ピンク色の小物を身につけて登校してきました。
ふたりの意思は一夜のうちに広まっていたのです。
ふたりが呼びかけた人数より遥か多く、数百人もの生徒たちがピンクシャツやピンク色のものを身につけ登校してきたことで、その日、学校中がピンク色に染まりました。いじめられた生徒は、ピンク色を身につけた生徒たちであふれる学校の様子を見て、肩の荷がおりたような安堵の表情を浮かべていたそうです。以来、その学校でいじめを聞くことはなくなりました。
この話を、5歳のほっしゃんにしました。どこまでわかったのか、どこまで伝わったのかは謎ですが、みんな違っていいんだってこと、ほっしゃんはほっしゃんのままでいいんだってこと、少しは伝わってほしいなと。
その話を、ほっしゃんの担任の先生に何げなくしたら、数日後、「私からもクラスの子みんなに話しました。色には性別がないということ、何色を好きでもいいってこと。」
きっとそれってほっしゃんにとってはパワフル。親の私からだけのメッセージではなく、先生がみんなに話したということ。だから本当に感謝です。
子どもの「あるがまま」を支持するということ
実は、このピンクのスモックにまつわる話がもうひとつあって、先日、てんちゃん(年少)の参観日でした。てんちゃんは、ピンクのスモックを着て、色水遊びをしていました。
そしたらあるお母さんが寄ってこられました。
「てんちゃん、ピンクきたはりますね。うちの子(男の子)もね、実はピンクがいいっていったんです。だけど絶対みんな男の子はブルーやでって説明して、ブルーを買ったんです。その時あの子は、ピンクがよかったーって泣いてて。でも今、てんちゃんがピンクを着てるのを見て、なんで私はピンク買ってやらなかったんやろう…って思って。ピンクめちゃかわいいし、うちの子もピンクが好きやったのに。てんちゃんみて、後悔してます」って。
もちろんそのママも子どものことを想ってブルーを購入されたんだと思います。
私も、よかれと思って、「ブルーじゃなくていいの?」って聞いたから。
今回の私の選択がよかったとかそんな話じゃなくて、たかがスモックの色、されどスモックの色やなと感じました。子どものあるがままを支持するということ、あなたはあなたでいいって伝えるってこと、簡単なようで簡単じゃない。この「ピンクのスモック」は、私に色々気付かせてくれたり、考えさせてくれたり、学ばせてくれるアイテムとなりました。
コメント
I’m proud of you soooo much.
という言葉が頭に1番に浮かびました。
あら、ありがとう。